Tips

ActiveImage Protector クライアントのバックアップ処理速度向上、およびバックアップ イメージ ファイルの安全性向上のポイントは以下です。

同一ストレージ内に複数のバケットを作成しない

同一ストレージ内に複数のバケットを設定するとクライアントのバックアップ処理速度に影響が出る場合があります。そのため、一つのストレージに作成するバケットは一つにすることを推奨します。また、バケットを作成するストレージは Actiphy StorageServer 専用として運用することを推奨します。

ネットワーク上のボトルネックを排除する

ActiveImage Protector クライアントから Actiphy StorageServer が動作するサーバーまでのネットワーク経路(ネットワークインターフェース、ケーブル、およびスイッチ)にボトルネックが存在すると、クライアントの処理速度に影響が出ます。運用前にこれらのボトルネックがないことを確認することを推奨します。

キャッシュ デバイスを使用する

HDD など高速でないストレージにバケットを設定する場合は、内蔵 SSD や USB SSD などバケットを設定したストレージよりも高速なデバイスをキャッシュとして使用することを推奨します。Actiphy StorageServer が動作するサーバーに使用しているネットワークインターフェースよりも高速なデバイスを使用するとより効果的です。

複数クライアントの保存先にする場合は、バックアップ開始時間をずらす

複数クライアントから同一のバケットにバックアップを行う場合は、バックアップ開始時間をずらすことを推奨します。各クライアントからのデータ受信を分散させることで、1クライアントあたりの処理時間を短縮する効果が見込めます。

ドメインに参加しない

セキュリティ上の観点から、Actiphy StorageServer が動作するサーバーはドメインに参加させないことを推奨します。また、共有フォルダーの設定もしないことを推奨します。

Docker コンテナで運用する際のポイントは以下です。

/app/data として設定するパスにバケット ストレージとキャッシュ デバイスをマウントする

Docker コンテナでは run 時に /app/data として設定したパスが Web コンソールからブラウズできます。バケットを設定するストレージとキャッシュとして使用するデバイスは、このパスの下にマウントしてください。

サーバーの動作に影響がある場合

サーバーの動作に影響がある場合は[環境設定]-[パフォーマンス]のキャッシュ設定でメモリ使用率の上限を調整してください。

Docker をサポートする NAS で動作させる場合は、NAS で提供されているアプリのインターフェースでコンテナが使用可能な CPU/メモリ上限を調整してお試しください。

ActiveImage Protector クライアントのバックアップ速度が著しく遅い場合

Docker コンテナが動作するホストの Linux システムで、以下のようにソケットの最大バッファサイズの設定変更をお試しください。

例:最大バッファサイズを4MBに設定
sysctl -w net.core.rmem_max=4194304
sysctl -w net.core.wmem_max=4194304

処理速度に向上が見られた場合は、/etc/sysctl.conf のファイルに以下を追記することで永続的に設定を適用できます。
net.core.rmem_max=<値>
net.core.wmem_max=<値>